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信念がかたまりました
3日間の能登半島ボランティアから帰り、当社は日常にもどった。しかし当然のことながら、被災地が日常にもどるのは、まだまだ先のことになる。
穴水町・門前町と見てきたが、これで死者が一人ですんだのが信じられないほどだ。被災者の方には、ぜひ踏ん張っていただきたい。
今回の活動内容としては、一般のボランティアと同じく被災家屋からの家財道具の運び出しや、また専門知識を生かした被災家屋についての相談や出入りすることの可否の判断をおこなったりした。
私たちは1ヶ所で1日活動するという形態ではなく、ボランティア本部から「午前中に4件、被害家屋の相談にのって欲しい」というような依頼の受け方だったので、多くの被災者の方とお話する機会にめぐまれた。
不謹慎だとは思ったが、合間の時間では可能な限り、被災家屋や周囲の状況を総合的にとらえ、自分の耐震補強の知識と照らし合わせながらケーススタディのようなことを頭の中で行っていた。
ほぼ教科書通りの被害状況で、やはり、壁量やホールダウン金物は重要なのだと、改めて再認識した。また、シロアリによる被害があった建物に倒壊が目立ち、屋根・外壁等のメンテナンスの重要性も強く意識させられた。
隣り合っている建物でも、外見上無被害ですんでいる建物、全壊・半壊の建物、たくさん、この目で見てきた。私は確信を持った。「私の提案通りのことを受け入れてもらえたら、震度6強や震度7程度の地震では、家を倒壊させん」。
最終日、短い時間しか接していないにもかかわらず、涙を流して別れを惜しんでくれたおばあさんがいた。胸が熱くなった。「このおばあさんのためにだけ来たとしても、それでも良かった」本当にそう思った。
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こんにちは、吉信秀樹です。
小さい娘を3人残して行ってきましたが、妻が頑張りました。妻曰く、「私、秀樹さんがいないほうがしっかりするわ」。普段は、私のせいでしっかりしないような口ぶりでした。
では、またお会いしましょう!