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大相撲から日本が見える
大相撲の今場所は、近年に珍しいほど優勝争いが白熱していますが、渦中の4人のうち3人は「外国人力士」です。優勝争いには加わっていませんが、エース白鵬に土をつけた琴欧州もブルガリア。日本人の大関はみな番付けを守るのがやっとの状態。幕内上位には外国人がずらりと並びます。
これで日本の国技と言えるのかとヤボなことは言うつもりはありませんが、日本全体が都会になってしまったのだなあ・・・これから強くなることないだろうな・・・という気持ちになります。
昔から根性の必要なことには、田舎っ子が強く、都会っ子は弱い。世界から見て、すでに日本は日本中が都会になってしまった。
大相撲では、横綱の産地は北海道・青森の北国がなんといっても伝統的に主流。ついで九州。やはり、北国で育った根性のすわったものが横綱になれる。東京や大阪出身に強い力士はいない。若貴は環境もあり例外中の例外。
戦でも昔から兵が強いのは、坂東や九州。信長や秀吉は地の利もあり天下を手中にしたが、尾張兵自体は弱かった。幕末でも最強は薩摩と会津。畿内の都会兵は歴史的に常に弱い。近世に入っても「またも負けたか八連隊」は大阪兵。
相撲も軍隊と同じで、都会っ子は田舎っ子に勝てない。外国人力士の台頭が言われますが、その国はいずこか。モンゴルなど辺境が中心。決して、アメリカやヨーロッパの中心国ではない。ワールドワイドになっても田舎っ子が強いのは同じ。
つまり、世界的にみて日本中に田舎はなくなった。強い相撲取りや軍隊を生み出す田舎は日本にはなくなった、ということです。そうやって長い目で見ると、日本人横綱待望論は心情的には全くその通りですが、現実的には難しい。
日本は1989年にバブルの大天井をつけましたが、実はバブル崩壊は単に経済のことでだけではなく、少子高齢化を含め、国力の天井もつけてしまったのではないかと思うのです。日本中が都会になることによって、人間が本来持っているハングリーなエネルギーを失ったような印象です。
田舎にもどすのが無理なら、人を強くするには貧乏が一番です。昔から「分限者も貧乏も三代続かぬ」と言います。そこまで考えて子どものために貧を選ぶ親がいれば、それはまさに人間の域を超えて仙人ようですね。そんな気持ちもありますが、私には無理なようです。
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こんにちは、吉信秀樹です
昨夜は次女のかんちゃんが夜中にもどして、私を呼びにきました。こんな時、普通は母親の方へ行くと思うのですが、うちの子はみんなお父さん子で、私の方へきます。子どもの世話をやくのもいまのうち。人生の華だと思い頑張っています。
では、またお会いしましょう!