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2024.04.03
大工もバランスが大事
私はどんなことでもバランスが大切だと考えています。偏っていいことはあまりないと思います。もちろん大工さんもその例にもれません。今月、大卒で大工を目指す田垣くんが入社してきました。昨日、車での移動時間にそんな話をしていました。
大工さんの仕事は車の運転に例えると、徐行してゆっくり慎重にやらないといけない仕事と、高速道路を走るようにこまかいことを気にしすぎずに飛ばすべき仕事があります。頼りになる大工さんはこのへんの緩急の使い分けがしっかりしてるんです。私みたいに(笑)。
ところが性分なのでしょうが、どうしてもどちらかに偏りがちな人が多いような気がします。いつもゆっくり慎重な仕事をされる方は飛ばすべきところも飛ばし切れず、簡単に言うと仕事が遅くなってしまいます。速い人が1週間でやる仕事に2週間ぐらいかかります。常用(日当)でやってる人に多いタイプです。
いつもガンガンやる人は、ご本人は慎重にやっているつもりなんですが、はたから見ててゆっくりやるべきところを、慎重になり切れず、エイヤーでやってしまいます。慎重にやる人がしないようなミスが時として発生し、思わぬロスを生むことがあります。請け取りでやってる人に多いタイプです。
私は個人的にはこのへんの緩急の使い分けの上手い人が「いい大工さん」だと考えています。どちらかに偏りがちな人は現場を選ばないと頼みにくくなります。けっこうゆっくりと話したのですが、田垣くんはちゃんと理解してバランスが取れる大工さんになれるかな?
大工さんのバランスは材料の使い方やお客様のニーズと自分の段どりなど他にもありますが、長くなるのでまたの機会にします。
やや、余談になりますが、私は仕事以外でもバランスということを大切にしています。でも、近年は学校教育とマスコミのおかげで左寄りの人が多いので、「祝日に国旗をあげる」とか世界的にはごく当たり前のことを言うと、右かなどと言われます。私は真ん中ですねん。
同じ理屈でどちらかに偏っている大工さんに是正のリクエストをすると、「そんな気を使って仕事できんわ」とか「そんなええ加減な仕事でいいんですか」とか言われます。違いますねん、状況に合った仕事をするっていうことですねん。人はみんな自分が基準なので、違う基準を理解してもらうのはなかなか難しい。
それは私も同じですね。自分では「このへんでバランスがとれてるやろう」と思ってたことが、後で「少し偏ってたな・・・」と反省することはあります(苦笑)。
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こんにちは、吉信秀樹です。
いよいよ待ちに待ったプロ野球が開幕しました。我がタイガースはまだエンジンがかかりませんね。早く美味い酒が飲みたい!
では、またお会いしましょう!