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2022.01.04
2022 箱根駅伝観戦記
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
今年も面白かった箱根駅伝ですが、優勝の行方だけは青学が強すぎてあまり面白くなかったですね。青学の層の厚さというのは、もう1チーム作ってもシードが取れると言われるほどで、復路に岸本大紀、佐藤一世などのエース格を配置できるぜいたくさは誰もが指摘することですが、私は青学の強さを違うところでも感じました。
8区が終わって2位の順大とは4分32秒差。普通に優勝だけを考えたら安全運転をしてトラブルの回避を考えるのがセオリーだし、たいていのチームはそうするかと思います。ところが青学はここから攻めに攻めて9区10区も区間新をたたき出し、最終的に2位とは10分51秒差。背筋が寒くなるほどのアグレッシブさです。この凄みはなかなかない。
そして印象に残ったのが、優勝後の選手インタビューで6区高橋勇輝の悔し涙。ライバル駒大と3分28秒差の安全圏とも言える差を10秒つめられて3分18秒差にされたことを「自分は4年生だからその差を広げないといけないのに、チームのみんなに迷惑をかけて申し訳ない」と泣きむせぶ。
負けたチームじゃなくて優勝したチームの選手です。客観的にも及第点の仕事はしています。この責任感とか意識の高さが強さの本当の秘密ではないかと思います。これは中大の6連覇を塗り替える可能性があるのじゃないかと感じさせられました。
2位の順大は1区で18位と出遅れ、2区の三浦龍司も期待通りといかず目立った挽回はなく17位。「今年の順大は終わったな」と思いましたが、ここから区間ヒトケタを続けて気が付けば2位。これも近年の箱根駅伝ではなかなか見られないもので、もっとマスコミに注目されてもいいと思います。順大のトップ3は15年ぶり。エース三浦の心中やいかに。
同様に「さすが」と感じたのは東洋大。4区終わって12位、5区で前年区間賞の宮下隼人が走り終わっても9位。7区終わってまだ9位で17年連続のシードもやや微妙な情勢から、8区9区10区と区間ヒトケタを連発し、最後は3位駒大にせまる4位でフィニッシュ。底力っていうのはこういうことやなと、つくづく感心しました。
個人的に目をみはったのは1区中大の吉居大和。近年の1区はみなさぐりあいでラスト3kmぐらいまではダンゴになることが多く、昨年も超スローペースで力のある選手がもったいなかった感じ。ところが今年の吉居は序盤から飛び出して誰もついてこれない一人旅。MSGの設楽悠太を彷彿させ、「どこまでもつか」という目で見ておりましたが、終わってみれば一番古い区間記録の更新で最優秀選手に選ばれる。まさに一服の清涼剤でした。ありがとう、その勇気に感服しました。
最後に怖さを感じたのが、東海大のシード落ち。3年前の優勝校で昨年までは青学、駒大と3強と言われてました。10区でアクシデントがあったとはいえ、まさかという思いはぬぐえないです。盛者必衰の理をあらわす。
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こんにちは、吉信秀樹です。
昨夜は焼肉で年甲斐もなく食べすぎました。貧乏性は一生治りませんな(苦笑)。しばらく食を細くしようと思います(微笑)。
では、またお会いしましょう!
カテゴリー: 人生論 ちょっと寄り道・・・随想風(?)