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2021.12.12
人を見て法を説けということかな
今日はリフォームの商談でした。プランと見積もりの説明を一通りさせていただいて、質疑応答に入るのですが、終わって時計を見て笑ってしまいました。なんと、3時間45分ぐらいかかってました(驚)。
内容を振り返ると、大半の時間は「耐震が心配だ!」とおっしゃる奥様を私が大丈夫ですよと説明する時間が大半であったように思います。
相見積もりをされていて、先方の会社と私のした耐震診断に大きな開きがあったのです。こちらは現状が1.85でお望みの壁を撤去しても1.24。普通に考えて、そんなに心配する状況じゃないのですが、先方の会社からはずいぶん大がかりな補強を提案されていたようです。
どうしてそうなるのかと言うと、どうも先方は劣化の低減係数を大きくかけたり、金物仕様をあえて低く評価しているようです。
色々なやり方や考え方がありますが、私は少し甘めに判断して安心してもらいたいクチです。過去の震災のボランティアとして現地入りした経験から、「これぐらいの家でも平気なんだ」と感じたことが多く、現在の公の判断基準は少し厳しめだと感じていることと、気持ちよく家に住んでいただきたいという思いからです。
どんなところで甘めにするのかと言うと、耐震強度に直接関係のない劣化項目であえて減点しないということです。例えばルール通りにやると雨樋が日に焼けて変色しているだけで、原点となり耐震診断の評点が下がるのですが、私はおかしいと考えているのでそういう項目はカウントしません。ところが先方の会社は、そういうったところをしっかりと減点していってかなり厳しい評価にし、私の印象では必要のない、費用対効果の悪い補強提案をされているように感じました。
ところがですね、どうも奥様としては、「危ないからやったほうがいい」と言われるほうが、しっくりくると申しますか心情的に落ち着かれるようで、どうもそういう補強をされたいご様子です。
私としては経営理念の三にあげているごとく、お客様の希望であっても、それがお客様の不利益になる工事であれば思いとどまらせてあげるのが正義だと考えています。その半面、割に合わない工事でもお客様がそれによってやすらぎを覚えると申しますか満足度が高まる場合には、それを利益と考えて施工するのもありだとは思っています。
世間には不必要におどかして無駄な工事をすすめる輩が少なくありません。屋根やシロアリが典型ですが耐震にもあります。私があまり好きになれない人たちですが、それで喜ばれるのであれば、それも「人を見て法を説け」ということかな、などとつい考えてしまった今日の午後でした。まあ、不器用な男なんです。
経営理念 三、我が社では、たとえお施主様の希望であったとしても、結果的にお施主様の不利益になる可能性の高い工事は決して行わない。経済的な見返りだけでは真に満足出来ないことを認識している。
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こんにちは、吉信秀樹です。
ただいま、お得意様へのカレンダー配りにうかがっています。色々と話がはずむこともあり、楽しい時間でもあるのですが、労力の問題で回れる数に限りがありますので、さすがにこれまでのお客様全員のところにうかがうことはできません。人員的にも経済的にも私にもっと力があればと、少し残念な気持ちになる年の瀬です(泣)。
では、またお会いしましょう!