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2020.12.18
BELSとHEAT20、断熱のわかりやすい聞き方
いまや断熱は省エネルギーや快適さといったことだけではなく、健康にも大きく影響することがわかってきています。断熱性能の高い家は健康にもいいんです!ですから、みなさんいま検討中の工務店の断熱性能が当然気になるし、よく質問もされると思いますが、私の印象では間違った聞き方をしていると思います。
断熱材は何を使っているかとか、サッシもどのメーカーの何を使うのか質問されたりします。でも、残念ながらそれを聞いても家の断熱性能はわかりません。断熱材の厚みや施工方法によっても変わりますし、施工する場所によっても変わるからです。
では、どう聞くかと言うと性能を聞くべきです。いま、一番わかりやすい指標はBELSと言います。断熱性能を1つから5つまでの星の数で示します。5つが一番高いわけです。「御社の断熱性能は標準仕様でBELSで星がいくつつきますか?」この質問だけでかまいません。
それで断熱材は何を使ってサッシは何を使ってというやりとりが全て不要になります。現在の住宅は星が1つもつかない住宅が過半数だと思われます。本来、2020年から☆☆以上の断熱性能を有することが義務化されていましたが、「対応できない工務店が多く市場が混乱するという理由で見送り」になりました。
ですからこれから建てる家は最低レベルで☆☆はノルマです。でも、私としてはそれでもまだ低く、本来☆☆☆は欲しいところです。☆☆☆なら認定低炭素住宅のレベルになるので、地域グリーン化事業など補助金の対象になりますし、住み心地でも望ましいと思います。
さて、実はHEAT20という断熱基準があって、これは最低ランクのG1グレードでもこのBELS☆☆☆☆☆よりも少し高いレベルになります。奈良で言うと6%ほど断熱性能があがります。ただ、このHEAT20という基準は地域によって求められる水準が変わってくることと、その最低水準の高さから、BELSのほうが使いやすいと思います
つまりHEAT20に対応しているかという聞き方をすると、たいていの住宅は対象外になってしまいますが、BELSで聞くとまだ実情にあった回答になるかと思います。
ちなみにBELSでは最低ランクになる☆でも、従来の断熱基準で言うと最高ランクの次世代省エネルギー基準と同等になります。ですから私はBELSをベンチマークにするというか参考にしたほうが現実に合ってわかりやすいと思います。
ぜひ、検討中の工務店に「御社の標準仕様で断熱性能はBELSで☆がいくつつきますか?」と聞いてください。断熱性能を確認するのはそれで充分です。
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こんにちは、吉信秀樹です。
FBにも書きましたが、先日、母にお財布を買ってあげたらすごく喜んでくれました。いかに親に何もしてこなかったかよくわかりました(泣)。
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では、またお会いしましょう!
カテゴリー: 高断熱・高気密住宅