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2020.04.21
耐震診断と補強提案
今日、耐震補強工事のご契約をいただきました。3社にて耐震補強工事の見積もりを取られたのですが、当社の提案が一番納得できたとのことでした。
当社は特別な提案はしておりません。オーソドックスに、耐震診断をして重心と剛心の考え方から壁の補強位置を決め、接合部の補強として後付けのホールダウン金物を提案しました。もちろん、壁の補強位置は費用対効果を考えてもっともロスの少ないところを選びました。
いたってマニュアル通りの提案でしたが、普通にはしにくかったので少しスパイスは効かせました。そこは経験豊富なので、一日の長があると自負しています。
さて、1社さんの提案を見せていただきました。「制震部材で補強するのが良い」と言って、あらゆる部屋にまんべんなく制震部材をつける提案で、これは壁をめくって内装もやり替えないといけないのでお金がかかってしょうがない。
高額なのはまだ許せるとして、そもそも耐震診断もされておらず、充分に壁量があるところにもつけているので全く意味がないというか、恐ろしいほどの素人提案でした。この建物は間口がせまく、いわゆる「うなぎの寝床」のような形状なので、玄関側の短手方向の壁が焦点なのに、全くそこがしぼれていない。
誤解のないように申し上げると、制震部材が悪いのではなくて使い方が悪いんです。
もう1社さんの提案は見せてはいただいていないのですが、お施主様曰く「床をめくって基礎から増設してたいそうすぎてホンマに必要あんのかと思った」とのこと。
場所も確認していませんが、こちらのほうはおそらくちゃんと計算されて必要ヶ所の望ましい補強を提案したのでしょう。ただ、補強にどれだけ費用をかけたいかというお施主様のニーズが全く頭に入ってなかった。予算を考えずに理想的な補強をしようとして、頭からはねられてしまった。
耐震補強の提案をするのにそもそも耐震診断をしていないのは問題外だし、しっかりした提案をしててもお施主様の気分や予算を考慮していないと現実的ではない。
3社相見積もりとはいえ、今回の競合相手はちょろかった。えらそうに言ってすいません。ただ、いまだに耐震のことがよくわからない会社も多く、業界人として不要な工事をされているお客様を見て胸をいためています。
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こんにちは、吉信秀樹です。
先日、ZOOMを初体験しました。結構、使えそうな気がします。ZOOM飲み会やってみたい!会議より飲み会だ!
では、またお会いしましょう!