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2019.09.27
全てリフォーム屋さんが悪いですか?
今日は少しややこしい案件に行きました。詳しいいきさつは複雑なので割愛しますが、簡単に話しますと他社でリフォームされたお客様が屋根の葺き替えも勧められて施工してもらったところ、それまでなかった雨漏りがするようになりました。築50年ぐらいとのことです。
手直しの時の対応もずさんで、その会社の言うことは信用できないから確かな会社に見てもらいたいということで、弁護士さんを通じて私が確認に行くことになりました。
そのリフォーム以降、家の中であちらもこちらもおかしくなって、大金を払って家を壊されたという主張でした。そこで弁護士さんからプロとしての見解を求められたわけです。
確かに最初に雨漏りをさせたのは施工ミスだし、手直しの時もコミュニケーションが粗雑であったようですが、大筋で対応に大きな問題はないと思いましたし、結果的にちゃんと手直しをしています。私も瓦職人さんを連れて行って結構しっかり見てもらいましたが、大丈夫とのことでした。
屋根の雨漏りが大丈夫となると、足場を組んだから地中の排水管の勾配が逆になって基礎が濡れるようになった、基礎が濡れるようになってから家が傾いて窓の鍵がかからなくなった等々、まあ、全てそのリフォーム屋さんが悪いといった感じで、不平やグチが止まりませんでした。
ちなみに写真を見せていただきましたが、基礎が濡れるというのは土に接している部分の化粧モルタルが少し水を吸っている状態で、まあこれは普通のことかなといった印象でした。
最初に雨漏りしたから、気になるあまり他のことにも過敏になっていく気持ちはよくわかるのですが、私は同業者としてこれは大変やなとそのリフォーム屋さんに同情の気持ちがありました。
足場を組んだからと言って、地中の排水管の勾配が逆転したり、排水管が割れたりしないこと。百歩ゆずって足場が原因で排水管にトラブルが起こっても、それが原因で家が傾くことはない、因果関係はないことを言葉を尽くしてゆっくりと説明しました。
実際に傾きを計測すると、確かに少しきつかったのですが、築50年にもなるとまっすぐ建っている家のほうが珍しい、経年による不同沈下ですと説明して、はなから聞く耳を持ちません。どうしてもそのリフォーム屋さんが悪いと思いたいようです。
この方も決して悪気も悪意もないのですが、そんな気持ちになってしまってるので、その方の言葉を否定せずに、ゆっくりと「そう考えるお気持ちもわかりますし、その業者さんの方を持つわけではありませんが・・・」と話しても、私の説明は全く受け入れられず、最後まで理解していただくことはできませんでした。
おかげで、次の約束に少し遅刻してしまった。
しかし、リフォームは大金が動きます。我々はやはりもっと心しなければならんと改めて感じました。お客様が100万、200万というお金を使うのは必死なんだ、こちらももっと真剣にならないとと肝に銘じました。
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こんにちは、吉信秀樹です。
久し振りに長文で書きました。昔はしょっちゅうやったと思いますが。それだけ現場を離れてネタが減ってたのかな。
では、またお会いしましょう!
カテゴリー: リフォーム