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屋根の重さと耐震強度の時間
みなさん、瓦屋根など重い屋根が地震に弱いことはよくご存じなのですが、少し誤解があります。重い屋根の家は全て地震に弱いのではなくて、屋根の重さによって必要な壁量が変わりますので、重い屋根であっても、それ以上に壁の量があれば問題はないわけです。
耐震診断では、屋根の重さは3種類に分けて判断されます。表現が屋根ではなくて建物となっているのですが、内容としては屋根で判断します。「軽い建物」とはカラーベストなどのスレートや、ガルバリウム鋼板などの鉄板葺きです。「重い建物」とは桟葺の瓦屋根です、土の載っていないやつです。そして「非常に重い建物」が土葺の瓦屋根のことをさします。
この表は私が作ったですが、軽い建物の2階建ての1階に必要な壁量を1.0として考えた時に、他のケースでどれだけの壁量が必要かをまとめたものです。重い建物で同じ2階建の1階の場合、3割増しで壁があれば同じ強度であるということになります。
つまり、屋根が重くてもそれ以上に壁があれば、地震に強いと言えますし、軽い屋根であってもそれ以上に壁が少なければ、地震に弱いとも言えます。
もう少し詳しく話してみました。